移動平均線とは
移動平均線は、株価の方向性(トレンド)を示す株価チャートの補助線です。使いこなすコツを学びましょう。
移動平均線の計算の仕方
たとえば、3日移動平均とはその日を含めて過去3日間の終値の平均値のことです。これを連ねた線が3日移動平均線となります。
計算式としては、
となります。
株価は日々上下動しますし、投資家はそれによって一喜一憂しがちです。しかしほとんどの場合、短期的な上下動よりも株価の大まかな方向性(トレンド)の方が大事です。大まかなトレンドが上向きで、その中で一時的な下落ならば「買い」という判断ができます。同じ下落でも、トレンドが崩れていくことを示すような下落ならば「売り」という判断になります。
株価が下落するという現象でも、「買い」か「売り」かはトレンドによって判断が分かれます。
そして、そのトレンドを判断するための有効な分析ツールが移動平均線なのです。
様々な期間の移動平均線の使用メド
移動平掏線は様々な期間のものを描くことが可能ですが、短期の移動平均線は短期のトレンドを長期の移動平掏線は長期のトレンドを示します。
よく使われる主な移動平均線と、それを使うのに適したトレンドの期間は、およそ以下の通りです。
- 5日移動平均線:数日~十数日と短期的なトレンド
- 25日移動平均線:数週間程度のトレンド
- 13週移動平均線:数か月程度のトレンド
- 26週移動平均線:数か月程度のトレンド
- 52週移動平均線:1 〜3年程度のトレンド
- 120か月移動平均線:10年以上の長期トレンド
移動平均線を見る2つのコツ
- 線の向き
- 線に対する株価の位置
移動平均線を見るコツは上記の2つに着目することです。
移動平均線が上向きで、株価が移動平掏線の上に位置する形なら上昇トレンドで、株価が移動平均線近辺まで下がってきたところが買いポイントと考えられます。
移動平均線が下向きで株価が移動平均線の下にもぐってしまっているなら下降トレンドで、株価が移動平均線まで戻してきたところが売りポイントと考えられます。
以上が基本的な考え方ですが、
など様々なケ一スがあり、それらの判断はやや複雑になります。
もちろん、時間軸をずらした2つの平均線の両方がある1方向の「強いトレンド」を示している場合、そうしたすっきりしたパターンばかり狙うというのも一つの有効な考え方です。