追加保証金(追証=おいしょう)について

建玉が含み損を抱えると委託保証金の評価が下がり、委託保証金が最低維持すべきラインを割り込んでしまうことがあります。その場合、追加の委託保証金を求められます。

 

 

追証が発生するとどうなるか

 「委託保証金30万円、建玉100万円」という状況で建玉に15万円含み捐が出たら、委託保証金の評価額は30万円ー15万円=15万円になります。そして、委託保証金率は15万円 ÷100万円=15%となります。

 委託保証金率は最低20%を維持しないといけないことになっています。この委託保証金率の水準を最低委託保証金率といいます。

 最低委託保証金率を割り込んだ場合には、翌々日までにこの水準を回復させる必要があります。その方法は、

  • 追加で委託保証金を入れる
  • 建玉を決済して減らす

などの方法があります。

 追加の委託保証金のことを一般的に追証(おいしょう)と呼びます。

 また、最低委託保証金率を割り込むことを一般的に「追証が発生する」といいます。追証が発生すると、証券会社からメールなどで連絡が来て、最低委託保証金を回復させるように通達されます。それを期日(通常は翌々日)までに実行しないと、建玉は証券会社によって強制的に決済させられることになります。

 追証発生して建玉決済に追い込まれると、資産は壊滅的に減少してしまうことがほとんどです。大抵の場合、追証が大量発生する時が相場の底になることがあり、そこで強制決済させられると、本来は「絶好の買いチャンス」になるポイントで売らされてしまうことになるからです。

 

*最低保証金率の水準は、証券会社によっては20%より高い水準(たとえば30%)を設定しているところもあります。信用取引を利用する証券会社こ•との )レールをホームページなどでよく確認しましょう。

 

追証の大量発生に伴う売り、という現象があります。株価がだいぶ値下がりした状態でさらに急落するとその日に大量の追証が発生して、翌朝にそのための決済売りが出て株価が一段と下がる、という現象です。これは、相場観に基づく売りではなくて、強制的な売りなので、理屈なく投げ売りしてくる傾向があります。こうした局面は得てして絶好の買いチャンスになります。投げ売りする側ではなく、ぜひ、投げ売りを拾う側に回りましょう。