株式投資の3つの基本
つなげる力 藤原和博
基本の理解・・・銘柄を見たらこの3つだけは必ず確認する!
⑴業績
⑵PER
⑶株価トレンド
この3つが満たされていれば下落しにくく上昇しやすい。
どれかが欠けると振るわないことが多い。
⑴業績
業績がいいとは
・売上高と利益が順調に拡大しているか(拡大)
・足元の業績予想が上方修正しているか(上ブレ)
・業績の良さが中長期的に持続できそうか(持続性)
拡大は誰が見てもわかる。誰が見てもわかる情報では利益は出ない。これは前提条件。
⑵PER
PER = 株価 ➗1株益
すわなち
株価 = PER ✖️1株益
会社の儲ける力に対して株価が今いくらになっているかを示す指標
要するにPERが高いほど割高。
割高でも割安でもないのが一般的に PER=15 程度
⑶株価トレンド
いわゆるチャートのこと
数をたくさん見ていくと腑に落ちてくる。
株価の動きの方向性のことであり、単純に下降トレンド、横ばい、上昇トレンドしかない。
肝は下げ止まりを確認してから買うこと。これが難しいが・・・。ただ、下降トレンドだけは避ける。
業績の見方
四季報を見ていく。全上場企業の情報が載っている。
これもまた数を見ていくことが重要。
ここでは業績欄の見方のみ説明する。
①営業利益が年ごとに増えていっているかどうかを見る
・・・拡大がわかる
損益計算の仕組み・・・用語の紹介
売上
↓ ー本業にかかったコスト(仕入れ・製造・販売など)
営業利益
↓ +-本業以外の継続的な活動による損益(金利など)
経常利益
↓ +-特別利益(一時的で特殊な利益)
税引前利益
↓ -税金
純利益
(税引後利益)
持続性について・・・定性分析
数字で測れない質的なものを分析すること⇄定量分析
みんな考え方が違うから株価が動く。できるだけ具体的に定性分析をすることが大事。特に長期投資には必須。
持続性・成長性=独自の強み✖️売上拡大余地
非常に難しいが、一つ軸を持つことが投資判断の上で大切。
定性分析力を身につけるための情報収集
・インターネット検索など
投資する前に1回は検索するようにすると良いかも・・・
・テレビ番組
モーニングサテライト、カンブリア宮殿などなど
ちなみに、四季報を定期購読すると発売日より1日早く届く。笑
会社四季報を使いこなすコツ・・・まずは10冊、作業を継続する!
四季報の狙い目:エッセンス!
・時価総額500億円くらいまでの小型株
時価総額 = 株価✖️株数
・小売・外食などわかりやすいセクター
四季報で狙いずらい株
・時価総額1000億円以上
・市況関連・・・
時価総額1000億円以上になると、メディアで取り上げられていて四季報以外の情報で動いてしまう。四季報を見ても情報が古く、すでに上がってしまっている。四季報で選ぶなら、四季報で上がる株を見つけるのがコツ。
例えば、時価総額30億前後を狙うと・・・
上場を維持するには10億をキープしなければいけない。
つまり、30億なら3分の1までしか下がらない。それが500億程度まで上がるのであれば15倍になり得る。
逆に1000億だと、10億になった際には10分の1になる。
四季報のチェック手順
1、業績トレンド
売上高、経常利益が拡大トレンドか?
経常利益が前期、今期、来期で10%以上ずつ増えているか、が基準・・・計算しやすいのでチェックも早くなる!
3月決済の企業が多いため、6月の四季報は新しく来期の予想が出てくるため注目が集まる。
会社からは来期の予想は出ない。四季報の来期予想は初お目見えの数字となるため、今までの想定より上昇傾向がどうなるかで株価が変わる。それぞれがどのような想定を持っているかが違うため単純に測ることは難しいが・・・
2、業績のブレ
欄外の矢印を見る。ぱっと見でわかりやすいが、営業利益しか見ておらず、5%以下のものは見逃されていることは把握しておく。
欄外の笑顔マークで、会社の予想と四季報の予想を比べる。一般に四季報の数字の方が大きい方が望ましい。四季報には1会社に1人記者がついている。予想を外すことは厳しいというプレッシャーがあるため、会社の予想より四季報予想が大きい時には何か根拠がある可能性が高い。
3、売上高経常利益率
10%以上を見つける。
4、PER
今期と来期のPERが10倍以下が目安・・・適正PER15からは株価が上がる余地があるということ
5年先を見通すくらいが株式投資のオーソドックスだが、四季報からは来期までしかわからない。例えば経常利益が15%ずつ拡大しているとすると、5年で2倍になる。株価=PER✖️1株益の1株益が2倍になるのであれば、PERがすでに15を超えていても株価が上がる可能性があるので、持続性などがあるのであれば、買うという投資判断もある。
6、コメント
ポジティブな内容かどうか、主力となっている分野がどこかなど。ここまでの情報で生き残った企業のみ見る。
7、1株益の妥当性
経常利益の6割が純利益になっているのが正常。
8割とかに大きくなっているのが1株益の異常と呼ばれる。1株益が大きいとPERが小さくなってしまうが、今回は繰越などで実態より純利益が大きくなっている可能性がある。つまり、PERが小さくてもて割安なのではないという判断ができる。