信用取引の4つの特徴

 株式の取引は通常の取引である「現物取引」のほかに「信用取引」という取引の仕組みがあり、短期トレーダーを中心に盛んに使われています。その概要を説明します。

 

 

特徴① 自己資金以上の取引(レバレッジ取引)ができる

 自己資金の範囲で株を買ったり、買った株を売ったりする通常の取り引き「現物取り引きといいます。

 それに対して「信用取引」というのは、証券会社からお金を借りて株を買ったり(信用買い)、株を借りてそれを売ったり(信用売り、空売り)する取引です

 自己資金に対して最大3.3倍の取引ができる仕組みになっており、これをレバレッ

ジ取引といいます。レバレッジとは「てこの原理」を働かせるということですが、信

用取引では通常3.3倍のレバレッジを効かせられることになります。証券会社によ

ては、最大のレバレッジ率がそれより低く設定されている場合もあります

 当たり前ですが、レバレッジ3倍かければ、リターンもリスクも3倍になります

信用取引で株を買うことを「信用買い」といいますが、信用で自己資金の3倍の株を

買って30%株価が下落すれば90%の損失になり、元本はあっという間に10 分の1 に

なってしまうこともあります。

 

 

特徴② 信用売り(空売り)で下げ相場もチャンスにできる

 信用売りとは.株を借りて売ってしまう取り引きのことです。持っていない株を売るので一般的には空売り」と呼ばれることが多いものです。

 空売りの場合には.どこかの時点で株を買い戻して、その株を返済して取引が完了します。偕りた株を返済するために買うことを「返済買い」といいます。い戻し

ということもあります。

 たとえば、A株を1,000円で空りして、500円で買い戻しできれば.、500円のサヤ

が取れます。現物取引と売買の順序は逆ですが、「値幅の差で儲ける」という点は変

わりません。

 空売りができれば.株価下落が予想される時の投貨戦略が広がります。

 現物取引だけの場合.株価下落想され

  • 持株を売る
  • 買いタイミングを待つ

という2つの戦略しか取れませんが.信用取引ができれば、空売りによって下落する

値動きで積極的に利益を狙うことが可能になります。

 

 

特徴③ 日計り取引が無制限にできる

 同銘柄を同じ日に売貿することを「日計り取引」といいますが、現物取引では

1日でできる日計り取引の回数が制限されています。

 たとえば、自己資金100万円で現物取引する場合

  ① 100万円の株を買って、その日のうちにそれを売却する

  ②保有している100万円分の株を売って、その日のうちにその株を買い直す

というところまではできます。

 しかし、①の場合、売却代金でその日にもう度同じ株を貿うという取引はでき

ませんし、②の場合その株をその日のうちに売却する、という取引はできません。

 別の銘柄を買ったり売ったりする取引は「ルプ取引」と呼ばれ、これは可能です。銘柄をどんどん変えていけば、何度でもルプ取引ができます。ところが1銘柄の売買については1日のうち「買い→売り」か、「売り→買い」の1回転までしかできないのです。

 資金が200万円あるなら、同銘柄で100万円の売買は2回転できますがそれ以

上はできません。

 しかし、信用取引ならばこうした回転売買の制限がありません。

 

 

現物取引で可能な取引

100万円の資金でA株を100万円分取引する場合

A株の買い→A株の売り(この日、これ以上A株の取引はできない)

A株の売り→A株の買い(この日、これ以上A株の取引はできない)

※資金が200万円なら、この取引を2回転できる

 

A株の買い→A株の売り→B株の買い→B株の売り→C株の買い ••

(ルプ取引)

 

 

信用取引なら

A株の買い→A株の売り→A株の買い→A株の売り→A株の買い ・・・・・

が可能に

 

 

特徴④ つなぎ買いつなぎ売りができる

  1. 今はお金が足りないけど、あと何日かたてばお金が入ってくる。でも、今の値段でその株を買いたい
  2. あと何日かたてば株券が口座に振り込まれるが、今の値段でその株を売却したい

という場合にも信用取引は役立ちます。

 

 1.のケ一スでは、信用取引で株を買っておき、お金ができたところでお金を支払っ

て、その株を現物取引として引き取ることができます。これを現引きといいます。

 2.のケ一スでは信用取引で株を売っておき、株券が口座に振り込まれた段階で株

券を引き渡すということができます。これを現渡しといいます。