証券会社6つの選択基準

 証券会社は100社以上もあります。その中からどの証券会社を選んで口座開設したらいいのか、その選び方の6つのポイントを見ていきます。

 

 

ポイント①売買手数料

 売買手数料は、株を売ったり買ったりする都度、証券会社に支払う仲介手数料です。その料金体系は各証券会社によって大きく異なります。たとえば、100万円の株を買った場合の手数料は数百円から数千円と開きがあります。

 売買手数料の安さではネット専業証券が有利で、100万円以内の取引だと数百円程度であるケ一スが多いです。

 各証券会社によって手数料体系は異なり、取引する金額によって手数料の一番安い証券会社が異なることがあります。ですので、自分の取引スタイルから考えて有利な手数料体系の証券会社を選ぶといいでしょう。

 たとえば、1回の取引が10万円程度、50万円程度、100万円程度、それよりも大きな金額などと分けて、各証券会社がどのくらいの手数料なのかをチェックして比較検討してみるといいでしょう。

 

 

ポイント②投資情報

 株式関連のニュース、株価情報、株価チャート、会社四季報のデータなどの閲覧は、主な証券会社のほとんどに共通する標準的なサービスです。

 アナリストレポートは、提供しているところと提供していないところに分かれます。アナリストレポートを提供している証券会社でも、閲覧するにはある程度の取引実績を求められるケ一スもあります。しかし、一般的には口座開設者に無料で提供されるケ一スが多いものです。アナリストレポートを提供している証券会社については、 できるだけ幅広く読めるように口座開設することをお勧めします。

 また、証券会社によっては『日経テレコン21』という、日経新聞や日経の専門紙の記事を検索できるサービスを提供しているところもあります。

 

 

ポイント③トレードツール(トレードソフト)

 トレードソフトとは、リアルタイム株価情報、株価チャート、ニュースなど様々な 情報を閲覧しながら、株の売買注文を出せるようなソフトです。最近は各証券会社ともかなり高機能なソフトを口座開設者に提供しています。口座開設した証券トレードソフトをダウンロードして試してみて、使いやすい会社のものを使用するとい いでしょう。

 

 

ポイント④ 取扱い市場(注文が出せる市場)

 東京証券取引所への注文はどの会社からも出せますが、名古屋、福岡、札幌という地方市場への注文は出せるところと出せないところがあります。できれば、地方市場にも注文が出せる証券会社の口座を開いておくといいでしょう。

 

 

ポイント⑤ 注文方法の多彩さ

 株の売買注文の方法は別の記事で説明しますが、通常の売買注文に加えて、様々な条件を設定して条件が満たされると注文が自動的に発注される「自動売買」というサービスを提供している証券会社があります。日中株価をこまめに見られないけれどきめ細かい売買をしたいのであれば、こうしたサー ピスを使うのが有効かもしれませんし、証券会社選びの一つのポイントになります。

 

 

ポイント⑥ システムの安定性

 証券会社の注文を処理するシステムが貧弱だと、注文が殺到している日には注文を出してもスムーズに通らなくなるケ一スもあります。どんなに大手証券でもシステムトラブルがゼロということはなく、年間通じてなんらかの不具合が出ることがあります。

 しかし、なるべくシステムの安定性が高い証券会社を選びたいものです。 投資家が多く利用している上位の証券会社ならば、その点では良質で強いシステムのところがほとんどだといえます。システムに頻繁にトラブルが出ている証券会社は顧客をつなぎとめられず、大手証券というボジションを得られていないはずです。

 ちなみに、2016年現在、ネット証券の顧客数上位の会社は、SBI証券楽天証券マネックス証券カブドットコム証券、松井証券岡三オンライン証券などです。

 

* 証券会社選びは、ネット証券の比較サイトをインターネットで検索して参考にするのが便利です。最新の情報で主要名社を比較検討できます。

 

*アナリストレポー卜
 株式分析の専門家である証券アナリストが、企業を調査・分析して、現在の収益や財務状況の分析や投資判断などを書いているレポ一 ト。「強気、中立、弱気」、「買い、中立、売り」などの判断や、目標株価などが明言されているレポートも数多くあります。