会社四季報を使いこなすコツ

 株式投資家のバイブルともいわれる「会社四季報」の使い方のコツを解説します。

 

 

会社四季報とは

 全上場企業の最新の財務データと最新状況の記事がコンパクトにまとめられているハンドブックです。3、6、9、12月の半ば、と3ヶ月ごとに東洋経済新報社から発売されます。類似の冊子に「日経会社情報」(日経新聞社)がありますが、会社四季報のシェアの方が圧倒的に高く、業界標準的なポジションを得ています。

 

会社四季報をチェックする意味

 会社四季報を定期購読して、毎号全体的にチェックして、「自分なりのベスト10を選定する」というような作業を継続することをお勧めします。最低でも10冊(2年間)は続けてみてください。

 会社四季報は全上場企業の最新の状況がざっと見渡せるという点が優れています。 今どの会社が好調で狙い目なのか、どの業種やテーマが調子いいのかが見えてきます。また、3,500近い上場企業を見渡せば、必ずといっていいほど掘り出し物が見つかるものです。株式投資とはそうした地道な作業の継続によって成果がもたらされるものです。

 また、この作業は最初のうちは何日もかかってしまうでしょう。しかし、気軽にページをめくっていけば 、いろいろな会社がいろいろな事業を営んでいて、良い業績を上げていたり、業績低迷に苦しんでいたりする様子に興味がひかれることでしょう。会社四季報に目を通していく作業は 、 本来はとても楽しいもののはずです。最初の うちはあまり根を詰めて作業せずに楽しい感覚を大切にしながら作業してください。

 そして、 こうした作業を10冊も続ければ会社四季報のチェックのスピードもだんだん早くなり、ざっとしたチェックなら5時間程度で行えるようになるでしょう。そして、それは3か月に1度のお楽しみになるはずです。そういう境地に達するまで 、「まずは10冊作業を継続する」という意気込みで取り組んでみてください。

 

 

 

四季報の狙い目

  • 時価総額500億円<らいまでの小型株
  • 小売り、外食などわかりやすいセクター

 

四季報で狙いづらい銘柄

  • 時価総額1000億円以上
  • 市況関連・・・資源関連株
  • 景気に敏感なセクター・・・化学、鉄鋼など素材、電機、輸送機、運輸
  • 複雑で難解な業種・・・金融、商社、不動産

 

 ただし、狙いづらい業種の中からも「わかりやすい掘り出し物」が見つかることは多々ありますし、やや大型の株でも大きなトレンドに乗っていて投資チャンスの大きな銘柄を見つけられることもあります。