知っておきたい主なインデックス指数
ETFは株価指数などのインデックス指数に連動する上場投資信託です。その種類は、 対象となる資産クラスだけを見ても、日本株式、外国株式、債券、不動産(REIT)、コモディティなど多岐にわたります。ここでは、それぞれの中心的なインデックス指数について紹介します。
数あるETFの中でも中心的存在と言えるのが、日本の株式市場の動きに連動する、いわゆる「日本株ETF」です。
日本の株式市場全体の動きを表すインデックス指数といえば、日経平均株価とTOPIXでしょう。
日経平均株価は、東証1部上場銘柄の中でも主要な225銘柄の株価をもとに計算されています。単位は「円」です。ニュースなどでも頻繁にその動向が伝えられるため、値動きを把握するのに便利な指標ではあるものの、対象が主要な225銘柄に限定されていること、発行済み株式数の多い銘柄と少ない銘柄の株価を単純に平均していることなどから、少数の高価格銘柄の価格変動に影響されやすいと言われています。
ー方のTOPIXは東証が算出、公表している株価指数です。単位は「ポイント」です。東証1部に上場している全銘柄を対象としているため、株式市場全体の動きをより正確に反映している指標として評価されています。
業種別のETFにもそれぞれの指数がある
「これから伸びそうな業種に投資したい」というときに投資対象となるのが、「業種別ETF」です。
業種別ETFがベンチマークとしているインデックス指標には、「東証業種別株価指数」「TOPIX 17シリーズ」の2つのシリーズがあります。どちらも東京証券取引所が算出・公表を行っています。
「東証業種別株価指数」は、TOPIXの算出対象となっている上場企業を33業種に分け、業種別に表した指数です。そして、これを17業種に集約したのが「TOPIX 17シリーズ」となっています。
日本株式だけでなく、ETFを通じて外国株式にも投資したいという場合には、MSCI社(MorganStanley Capital International : モルガン•スタンレー・キャピ タル・インターナショナル社)が算出・公表している「MSCI指数」が主要なインデックス指数となります。
中でもETFをはじめとする投資信託の先進国株式のベンチマークとして最もポピュラーなのが「MSCIコクサイ指数」です。これは、下記の基本分類である「MSCI World INDEX」から日本を除いた株価指数になります。 また、世界の株式市場全体の値動きを表す指数として使われるのは「MSCIACWI指数」です。こちらは、「MSCIWorld INDEX」と「EmergingMarkets INDEX」を足したものになります。