ライフサイクル型投資信託

 バランス型投資信託の中でも投資家のライフサイクルに合わせて資産配分を変えていくタイプのものがあります。これを「ライフサイクル型投資信託」と言います。

 

 

ライフサイクル型投資信託とは

 ライフサイクル型投資信託は、投資家のライフサイクルに合わせて資産配分を変えていく投資信託で、バランス型投資信託の一つです。

 投資家、つまりその投資信託の購入者が若年層の場合は、長い運用期間が見込めるため、多少大きなリスクを取っておいても高いリターンを期待した運用が可能です。こうした場合には株式の組入比率を高めた積極的な運用を行います。

 一方、年齢を重ねるごとに残された運用期間は短くなるため、安全性の高い債券などの組入比率を増やすことで、安定運用に移行していきます。こうした資産配分を変えることでリスクを加減できるバランス型投資信託を「ライフサイクル型投資信託」と言います。確定拠出年金の専用投資信託としてなど、リタイアに向けた資産形成をする為の投資信託として活用されることが多いタイプになります。

 

 

ライフサイクル型投資信託の2つの種類

 ライフサイクル型投資信託には、「ターゲットイヤー型」と「スタティックアロケーション型」の2種類があります。後者はターゲットリスク型もしくはスイッチングリスク型と呼ぶこともあります。

 ターゲットイヤー型は、運用会社が事前にターゲットとなる年(ターゲットイヤー)を定め、ターゲットイヤーが近づいてくるにつれて組入比率を変更していく投資信託です。この場合、運用会社が自動的に組入比率を変更していくので、投資家はゴールにする年、つまり運用期間を決定するだけです。

 

 スタティックアロケーション型は、「株式の組入比率70%」「株式の組入比率50%」「株式の組入比率30%」など、組入比率が異なる複数の商品が用意されており、投資家が自らのリスク許容度の変化に応じて、複数の投資信託間でスイッチング(乗り換え)ができる投資信託です。「スタティック」は「固定的な」、「アロケーション」は「配分」を意味し、それぞれの商品で組み入れ資産の配分比率が固定されていることからこのように呼ばれます。